厚生年金には「受給額の上限」があることをご存じでしょうか。将来の老後資金を考える上で、自分が受け取れる年金の目安を知っておくことは非常に重要です。本記事では、厚生年金の上限額や、理論上の最高額を受け取れる人の特徴、平均受給額との違いについて解説します。
厚生年金の受給額は、加入者の給与やボーナス、加入期間によって決まります。しかし、標準報酬月額には上限が設けられており、2025年時点では最高区分が月65万円です。ボーナスに関しても「標準賞与額」に上限があり、1回につき150万円まで、年間最大3回までが年金計算に反映されます。高収入であっても、この上限を超えた部分は保険料計算に含まれず、将来の年金額にも反映されません。
この仕組みにより、厚生年金の理論上の最高受給額は月約30万3000円です。これに国民年金(老齢基礎年金)を加えると、月約37万円、年間約447万円が最高水準となります。どれだけ高収入でも、制度上はこれ以上増えることはありません。
では、最高額に近い年金を受け取れるのはどのような人でしょうか。条件は主に二つです。
- 加入期間が長い人:厚生年金は加入期間が長いほど受給額が増えます。理論上は16歳から70歳まで途切れなく加入した場合、最高額に近づくことができます。
- 給与やボーナスが高額で安定していた人:大企業の管理職や専門職など、高収入を長期間維持してきた人が対象です。逆に、自営業者やパート勤務中心の人は加入期間が短いため、最高額には届きません。
実際の平均受給額と比較すると、その差は大きいです。厚生労働省の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、老齢基礎年金を含めた厚生年金受給額の平均は月約14万7360円です。一方、理論上の最高額は月約37万円で、平均の2倍以上にあたります。このことから、最高額で生活できる人はごく一部であることが分かります。
まとめると、厚生年金の理論上の最高受給額は月約37万円です。ただし、この水準に届くのは、長期間高収入を維持してきた限られた人に限られます。多くの人は平均額前後の受給額となるため、老後の資金計画を立てる際は平均値を基準に考える方が現実的です。年金定期便や「ねんきんネット」で自分の受給見込み額を確認し、必要に応じて企業年金やiDeCo、NISAなどを組み合わせて準備しておくと安心です。
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